小説「恋愛寫眞―もうひとつの物語」 市川拓司

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市川拓司さんの著書。
もう10回以上は読み返してます。

これ、元々映画だったんだけど、個人的には小説のほうが全然好きです。
映画の場合、天真爛漫な静流がアメリカでルームメイトに銃殺され、結局誠人は静流の意思をついで自分を「静流」と名乗ってプロカメラマンになるんだけど、小説では静流が「恋をすれば死ぬ」という病気にありながら、初恋の相手に一途な片思いをつらぬくといったもの。

個人的には小説版のほうが好き。
静流が誠人の元を離れる日の、霧雨がかったような幻想的な風景描写(誇張しすぎw)が印象的。

「好きな人が好きな人を、好きになりたかった―」という静流の言葉。
とても辛くて難しいことだけど、努力しようとする静流の一途な気持ちがこのセリフに含まれているような気がする。

あと、エピローグに出てくる静流の個展のシーン。
「fluke」と題打った作品群。とても静流らしい。
「myself」では誠人に送った私信。
誠人と過ごした思い出がそのまま目の前にあるような印象を与える。

本当に切なく、優しい気持ちにさせてくれる、ぼくにとって大切な一冊。
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by clust-ichi | 2007-03-28 15:29 | 書籍
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